※本記事は、医師による執筆記事です。

「口の横のぽにょが気になる」　「ほうれい線やフェイスラインが気になる」

そんなお悩みを抱える方に、近年注目されているのが“糸リフト”です。
美容医療の中でも、即効性が高く、しっかりとリフトアップしたい方に選ばれていますが、「糸リフトの効果がなかった」というような口コミを目にして、実際行うか悩まれる方も多いようです。

糸リフトは、特殊なトゲ（コグ）のついた糸を皮下に挿入し、皮膚や脂肪を引き上げる治療法です。
多くの施設で使われる、溶けるタイプの糸は時間とともに体内に吸収される素材で作られており、単に引き上げるだけでなく、その過程で糸の周囲にコラーゲンが生成され、肌質のハリなどの改善効果も得られます。

注目すべきは、「見た目の変化がすぐにわかる」こと。
軽度〜中等度のたるみであれば、1回の施術でフェイスラインや頬の輪郭がはっきりと出る方も少なくありません。
特に、40代以降の方にとっては「変化を実感できる」治療であり、満足度も高い傾向があります。

一方で、たるみは皮膚のゆるみだけでなく、脂肪の下垂や骨格の変化が原因になることもあります。
照射系や注入系ではカバーしきれない“構造的なたるみ”にこそ、糸リフトの力が発揮されるのです。
また、切開リフトを行う際に、糸リフトのほうが得意なたるみもあるので切開リフトとあわせて行うこともあるくらい糸リフトは意味のある治療です。

また、照射系治療と異なり、糸リフトは治療直後から「引き上げられた」実感があるため、結婚式や同窓会などイベント前の施術として選ばれることも多くあります。
半年から1年程度の効果が期待でき、リピートされる方が多いです。
実際、現在４０代の私自身は、しっかり目の引き上げ力の強いタイプの糸リフトをすでに２回受けています。

ただし、糸リフトはどの施設で行っても同じではありません。
糸の種類や本数、入れる層や方向、顔全体のバランスを見ながら設計する技術が必要なため、経験豊富な医師に施術を任せることが非常に重要です。

「少したるみが気になってきたけど、手術は避けたい」　「即効性が欲しいけれど自然な仕上がりにしたい」
そんな方には、糸リフトはまさに“必要な選択肢”となるでしょう。