デジタル依存症とは~ゲームやSNSが脳にもたらす変化~
今回は、デジタル依存症が脳にもたらす変化について解説します。
デジタル依存症とは?
脳への影響:報酬系の過剰刺激と前頭前野の機能低下
報酬系の過剰刺激:
私たちの脳には、快感や満足感を感じる「報酬系」という神経回路があります。ゲームやSNSの使用で「いいね」をもらったり、レベルアップしたりすると、この報酬系が刺激され、ドーパミンという神経伝達物質が放出されます。このドーパミンによる快感が、さらなる使用への欲求を高め、依存につながるのです。 過剰な刺激を受け続けると、脳はより強い刺激を求めるようになり、通常の活動では満足感を得にくくなってしまいます。
前頭前野の機能低下:
前頭前野は、思考、判断、感情のコントロールなど、高度な認知機能を担う脳領域です。デジタル依存症では、この前頭前野の活動が低下することが報告されています。 前頭前野の機能低下は、衝動のコントロールが難しくなり、使用時間をコントロールできなくなったり、デジタルツール使用を優先して他の重要なことを後回しにするといった行動につながります。また、感情のコントロールも難しくなり、イライラしやすくなったり、不安感が強くなったりする可能性もあります。
デジタル依存症のサインと対策
● デジタルツールを使用していないとイライラする、落ち着かない
● 使用時間をコントロールできない
● デジタルツール使用のために、日常生活に支障が出ている
● 周囲から指摘されても、使用をやめられない
もし当てはまる場合は、以下の対策を試してみましょう。
● 使用時間を制限する:アプリのタイマー機能などを活用しましょう。
● デジタルデトックス:定期的にデジタルツールから離れる時間を作りましょう。
● 代替活動を見つける:運動、読書、趣味など、オフラインの楽しみを見つけましょう。
● 周囲に相談する:家族や友人、専門機関に相談し、サポートを受けましょう。
● SNSとの距離感を見直す:「いいね」の数にこだわらず、本当に大切な人との繋がりを重視しましょう。
● 自分と他人を比較しない:SNSはあくまでも一部分を切り取ったものであり、現実とは違うことを理解しましょう。