「脂質異常症」とは?
※本記事は、医師による執筆記事です。
「脂質異常症」も生活習慣病の1つ
「脂質異常症」は前回の記事で解説した「高血圧」、「糖尿病」と同じ生活習慣病の1つに分類されています。
生活習慣病についての詳しい解説は前回の記事の前半でも解説しています。
▶前回の記事を読む
高血圧・糖尿病・高脂血症(脂質異常症)のうち、もっとも治療するかどうかの意見が分かれるのが、脂質異常症です。
脂質異常症の診断は、LDLコレステロール140mg/dl 以上、Non-HDLコレステロール170mg/dl以上、HDLコレステロール40mg/dl未満、中性脂肪(空腹時)150mg/dl以上、中性脂肪(随時)175mg/dl以上のことを言います。
しかし女性は閉経すると、LDLコレステロール140mg/dl 以上になってしまうことが多いんです。どうしてかといいますと、女性ホルモンの原料がコレステロールだからです。閉経して卵巣が女性ホルモンを作らなくなると、原料のコレステロールが余ってしまうんですね。
脂質異常症の予防
もちろん生活習慣を見直して、規則正しいバランスのよい食事を摂って、運動も定期的に行い、適正体重を保つことは重要です。目標は、LDLコレステロール160mg/dl未満です。
もちろん糖尿病になったり、高血圧になったり、慢性腎臓病になったりしたら、話は別です。主治医と相談して、治療を開始しましょう。