
最近は企業の福利厚生にも!働く女性とフェムテック
近年、フェムテックは社会的に注目を集め、企業レベルでフェムテックを意識した動きが起こっています。
今回は、なぜ今フェムテックがこれほど社会的に注目されているのか、なぜ企業が積極的に導入するのか、具体例を交えてご紹介します。
なぜ今、フェムテックが注目されるの?
このフェムテックが注目される背景には、大きく分けて3つの社会的な変化が関わっています。
女性の健康課題は「個人の問題」から「社会全体で向き合うべき課題」に変化しつつあるのです。
① 女性の社会進出とキャリアの長期化
キャリアが長期化する中で、ライフステージの変化に伴う心身の不調(PMS、妊娠、更年期など)が、仕事のパフォーマンスやキャリア継続の大きな障壁となる現実が浮き彫りになってきたのです。
個人の「我慢」や「気力」で乗り越えるには限界があり、社会全体でサポートする必要があるという認識が広がりました。
② 価値観の変化
SNSの普及も後押しし、多くの女性が自身の経験を共有することで、「悩んでいるのは自分だけじゃない」という連帯感が生まれました。
当事者の声が伝わり、新たな製品やサービス開発のきっかけになっています。
③ 技術の進化
今まで見過ごされてきた繊細な女性の悩みを解決するための方法が考えられるようになったのです。
企業がフェムテックを導入するのはなぜ?
企業にとっては、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。単なる『女性に優しい会社』というイメージアップにとどまらないようです。
① 生産性アップと経済的損失の抑制
フェムテックの活用で従業員の不調が緩和されれば、集中力や生産性の向上が期待できるため組織全体のパフォーマンス向上につながります。
② 優秀な人材の定着と離職防止
企業がフェムテックを通じて健康支援を行うことで女性従業員が安心して長く働き続けられる環境が整えられ、貴重な人材の流出を防げるようになります。
③ 人材獲得に向けたアピール
フェムテックのような先進的な福利厚生は、求職者にとって大きな魅力となり、就職・転職市場でアピールポイントになるでしょう。
こんなものまで?福利厚生としてのフェムテック活用例
例としていくつかご紹介しましょう。皆さんの勤務先では導入されているでしょうか?
• 婦人科系を始め、女性医療のオンライン相談サービスの提供
• 低用量ピルの処方支援
• 妊活・不妊治療のサポート
• 更年期ケアプログラムの導入
• 生理用品の無償提供
フェムテックの活用で、女性はもちろん、組織全体が活性化して社会全体を豊かになると考えられています。
おわりに
いきいきと働き続けるためにも、利用できる制度や技術を積極的に利用していきましょう。
経済産業省における女性の健康支援について
https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/keikaku_kanshi/siryo/pdf/ka34-3.pdf
日本医療政策機構 働く女性の健康増進調査 2018
https://hgpi.org/wp-content/uploads/1b0a5e05061baa3441756a25b2a4786c.pdf
矢野経済研究所 プレスリリース フェムケア&フェムテック(消費財・サービス)市場に関する調査を実施(2024年)
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3666
東京都産業労働局 フェムテックを活用して職場のウェルネス向上を図る
https://women-wellness.metro.tokyo.lg.jp/columns/14/
宝島社 「フェムテック」に関するアンケート調査 2023年4月7日
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001806.000005069.html