ホス狂看護師のホストクラブ探訪4
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こちらを購入すると、ウイスキーを飲み終わるまで来店のたびにテーブルにその飾りボトルを飾るんですが、この飾りボトルは愛情の大きさを、自分と自分の担当ホストと周囲の客に認識させる象徴なんですね。
シャンパンも同じです。
ホストクラブではより高いシャンパンを頼むと、より愛情の大きい顧客であるということが周囲にわかるシステムになっています。
シャンパンの普通の飲み方は卓のみと言います。
シャンパングラスに入れて、顧客と担当ホストがゆっくりシャンパンを味わいます。
担当ホストではないホストにごちそうすることもあります。
もう一つの飲み方としては、ビンタという飲み方があります。
この場合は、最初からシャンパンの中身は半分ほど捨てられていて、ノンアンコールの割もので薄められています。
指名した複数のホストさんに、このボトルの回し飲みをしてもらいます。
場合によっては、指名した1名のホストさんにボトルの一気のみをしてもらうこともあります。
どういう展開になるかは、結構ノリによって決まります。
時々、勤めているクリニックの先生とホストクラブに行くことがありますが、先生に言わせると、バブルの頃の後輩に一気のみを強要する大学のサークル飲みを思い出して、周囲で見ているだけなのに緊張するそうです。
さらに、注文したシャンパンの価格によって、シャンパンをサービスする前に「シャンパンコール」というホストさんのショーがあります。
このシャンパンコールこそが、ホストクラブの真骨頂で、お店の個性が顕著に現れます。
シャンパンコールと、途中で行われるダンスショーの練習をホストさん達はみんなで集まって休日などにするそうです。
シャンパンの価格が高いほどシャンパンコールはより長く、よりきらびやかになります。
複数のホストさんがステージで踊ってくれた後、全員でテーブルまでシャンパンを踊りながらもってきてくれます。そして乾杯します。
周囲の他の客は、どの程度の価格帯のシャンパンを入れたかが、だいたいわかります。
つまり、あるホストの担当顧客が同じ時間帯に3名いた場合は、自分の隣に長くいてもらうためにはシャンパンを入れる必要があり、自分以外の客がどのレベルのシャンパンを入れたかはシャンパンコールでわかる仕組みになっています。
そこで、より高いシャンパンを入れるという競争が始まります。
「ホストは恋愛を売るビジネス」と言われる理由の一つがこのシステムにあります。