大腸がんの可能性も!?お尻からの出血は要注意
実際「お尻からの出血」の原因は痔など「肛門からの出血」がほとんどです。
しかし、ご自身で「『痔が原因だろう』と判断され市販薬で対応していてもなかなか治らず、念のため大腸内視鏡検査を受けたところ大腸がんが見つかった」という女性の方が昨今増えています。
あまり知られていませんが、実は現在、女性の死亡数の第1位は大腸がんなのです。
40歳頃から徐々に増加します。
大腸がんの場合、ポリープを経てがんになることが多く、前段階のポリープの状態で切除しておけば、がんの予防になるとも言えます。がんになったとしても早い段階で見つかれば9割以上で根治が可能です。
そのような理由から40歳以上の方で一度でも出血があった方は、痔があったとしても大腸内視鏡検査をお勧めしている施設が多いかと思います。
その状態で検査を勧められなければ、ご自身から主治医に検査の適応につき相談してみてもいいかもしれません。
そしてミソは「出血の原因になりそうな痔があったとしても内視鏡検査をしたほうがいい」ということです。
痔と大腸がんが同時に起こることもあり得るのです。
また、出血以外にも「便秘下痢などの便通異常や家族歴がある方」も検査対象になりますし、お若くても腸の炎症のご病気もありうるため、医師が判断すれば様々な理由で大腸内視鏡検査は保険適応となります。
もちろん、健康診断の便潜血反応検査での「陽性」も検査対象に含まれます。
恥ずかしさや痛みの不安などの理由で大腸内視鏡検査に抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、検査担当医がお尻自体を見るのはカメラを挿入する数秒ですし、最近は女性医師が内視鏡検査を行う施設や、鎮痛剤や鎮静剤で眠るに近い状態で検査を受けられる施設も増えています。
ぜひ、ご検討いただければと思います。
多くの方がこの記事を読んで検査に前向きになっていただけますように。