お産後は痔ができる!?
このような理由で肛門科を受診される方、非常に多いです。私の経験では肛門科女性外来の1-2割を占めます。
お産後の痔とは
痔核の中身は既に萎んでいるのですが、大きく腫れた時に伸び切ってしまった皮膚だけが、縮みきれずに「皮膚のたるみ」として残ってしまっている状態です。
お相撲さんが引退後、ダイエットをして脂肪や筋肉が落ちても、皮膚だけベローンと残ってしまっているのを見たことがありますよね?あのようなイメージです。
これを専門用語では「肛門皮垂(ひすい)/スキンタグ」と言います。
このような産後の「皮垂」は、基本的にはそのまま放置していただいて全く問題ありません。
助産師さんにアンケートを依頼したところ、なんと産後6割以上の方がこのような何らかの気になるお尻のデコボコを自覚しているそうです。
ただし、 「見た目的に気になって気になって仕方がない方」や、「皮垂が大きすぎてお尻を拭くときにペラペラ動いて拭きづらく、つい拭き過ぎてお尻がかぶれてしまうという方」は手術で切除するという選択肢もあります。
※実際、切除したとしても「赤ちゃんみたいお尻」になるのは難しく、再発の可能性も高いことから、肛門科で断られてしまうケースも多いようです…
※また完全に美容目的の場合は自費診療になることもあります。
例外として、「繰り返す切れ痔」で形成されるタイプの皮垂(見張りイボ)の場合、それがあることにより更に切れ痔が治りにくくなるというケースもあり、切れ痔を治す手段として外側の皮垂を積極的に手術で切除することもあります。
最後に
実際、癌やほかの性感染症の病気のこともあります。
気になる症状があれば、一度、肛門科を受診していただくことをおすすめします。