更年期とは何なのか|医師が詳しく解説します。
はじめまして。
Pillクリニック新宿 院長のあっこ先生こと宮本亜希子と申します。
日本産婦人科学会認定専門医、三児の母。
NGトークなしの女医です。
趣味は筋トレ。ボディメイクの大会にも出場しています。
せっかく女に生まれたのだから、「女性が女性であることを楽しめる人生のお手伝い」をできるクリニックを目指して日々精進しております。
よろしくお願いいたします。
さて、今回は「更年期」についてとのことで、皆さんも「更年期」と言うワードは耳にしたことがあるかと思います。
主に40~50代の女性がWebやテレビや雑誌等で「更年期」の特集を見ては「自分の不調も更年期のせいなのでは?」と心配になる方も少なくないでしょう。
まず、「更年期」とは一体何なのか。
皆さんよく「更年期」と「更年期障害」をごっちゃにされていますが、「更年期」とは「閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間」のこと。
要するに生きていれば誰にでも平等に来るものであり、「乳児期」や「思春期」と同じように「時期」を表すものです。
そしてその、「更年期」に現れるさまざまな症状のうち、その原因となる他の病気を伴わないものを「更年期症状」といい、その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と言います。
「更年期障害」は「更年期」と違って誰にでも起こるわけではないのです。
更年期障害の主な原因は女性ホルモン(エストロゲン)が閉経が近づくにつれて揺らぎながら低下していくことですが、それだけではなく、加齢に伴う体の変化や、家庭や職場などの人間関係などの環境因子、生い立ちや性格などの心理的因子なども複合的に関与して発症すると言われているのです。
更年期障害なく、更年期を終える方もいらっしゃれば、本当に日々過ごすのもつらい更年期障害の方もいらっしゃいます。
もしつらい症状がある場合は我慢せず、足りないホルモンを補う「ホルモン補充療法」や、「漢方療法」、「プラセンタ」等さまざまな治療法がありますので、是非わたし達医師に相談していただいて一緒に解決していきましょう。
また、更年期障害と思っていたら実は内科疾患が隠れていたり、ストレスの原因になる出来事がある場合もあります。
なんでも「更年期障害かも?」と思ってしまわずに、原因となる疾患の検索(例えば動悸があれば循環器内科にも受診してみる等)をしてみたり、ひとりで抱えている悩み事がないか、振り返って見るのもいいかもしれません。
一度しかないせっかくの人生。
どの時期も健康で日々を楽しめるといいですね★