医師の学会参加。医師は学会で何をしているの?
よく医療機関の外来窓口やWebで「○○医師は学会のため休診」というようなお知らせを見かけると思います。
コロナ禍で学会が休止したり、オンラインになったりして、一時は減っていましたが、withコロナの時代になって、学会がまた復活してきました。
学会で何をしているかというと、研究発表、情報収集・交換、講義受講かなと思います。
地方の観光地で学会が開催されると、お土産を渡した家族から観光してきただけではないかと疑われますが、実はちゃんと勉強しに行っているということを書こうと思います。
そもそも学会ってなに?
患者さんの目からは診療している医師の姿がメインかと思いますが、診療以外の業務のほかに研究を行う医師も多いです。
実験などを行う基礎研究や、患者さんの治療成績などのデータをまとめて、どのような患者さんにどのような治療がいいかを調べたりする臨床研究などがあります。
フェムゾーンラボの記事を執筆している泌尿器科の女性医師は診療だけでなく研究も頑張っている医師ばかりです。
私自身も研究継続中ですが、勤務先が変わったことと、自分の子供の受験勉強に追われて研究スピードが少し落ちているのが正直なところです。
情報収集・交換については、研究のことはもちろん、患者さんの診療で悩む点や改善点を相談したりする機会になっています。
コロナ禍でzoomなどオンライン会議が広まりましたが、久しぶりに対面の学会に行くと、やはり直接会っての対面の方が相談しやすいなと実感しました。
オンラインでももちろん相談できるのですが、しっかり準備をした質問内容でないと相談しにくいような気がしてしまい、相談へのハードルが対面よりも若干高いと感じます。
対面だと休憩時間のコーヒータイムや昼食、夕食時に雑談も交えながらいろいろ話すことができます。
雑談だと思っていたことが振り返ると実は自分にとって重要な情報だったということも多く、学会の対面参加の重要性を改めて実感しています。
医療の新しい知識を共有するため
勉強する機会は学会でなくともあるのですが、効率よく、普段自分が関わる機会が少ない領域も含めていろいろ勉強できるのは学会のいい点かなと思います。
また、国内の各医学学会がそうだと思いますが、専門医資格を維持するために、一定回数の学会参加、講義受講がポイントになって、一定ポイントの取得が求められることが多いです。
勉強は他で代用できても、ポイントを稼ぐことは学会参加でないと難しいため、どんなに診療が忙しくても、学会に行かざるを得ないという面もあります。
学会出張に行くと家族から遊んでいるだけでは?と疑われることが多いので、なぜ学会に行くかを真面目に書いてみました。
「学会のため休診」というお知らせを見かけたら、こんなことをしているんだなと思っていただけたら嬉しいです。