私は昔から疑問に思っていたことがあります。

それは、”女性の潮吹き現象は尿なのか？”ということです。

知り合いの先生方や友達に質問すると、”尿である”という人と”尿ではない”という人がいることがわかりました。

”尿である”と答える人は、自分では潮吹きをしたことがない人で、潮吹きができる人は”尿ではない”とほぼ全員が答えました。
この中にはもちろん、泌尿器科医も含まれており、泌尿器科医でもはっきりと断言できる人はいませんでした。

私は、長年どうしたら証明できるか考えていて、膀胱内にインジゴカルミンというブルーの色素を注入して、実際に潮を吹いてもらって、それがブルーなら尿で、ブルーでなければ尿以外のものであると証明できる！と思いつきました。
そこで、いろいろな人にお願いして、研究の趣旨をご理解いただき、研究に参加してもらいました。

膀胱の中にブルーの液体を注入したあと、性的刺激を加え、実際に潮吹きしてもらいました。

するとなんと、無事にブルーの液体が噴出し、”尿である”ということが証明できました！！


それまでの論文では、採取した液体が尿の成分と類似しているということで証明していましたが、目で見てわかるように証明したのは世界初！！と思われます。

さらに興味深いことに、その液体には前立腺特異抗原（PSA）という物質も含まれていることがわかりました。

前立腺は男性の尿道の周囲にある臓器ですが、女性にも微量に認められることがわかっています。

この微量組織はスキーン腺（女性前立腺）とよばれ、女性も男性と同じように射精（精液はでないですが、PSA陽性のスキーン腺液がでるのではないかといわれています。）し、その時に尿道が開いて、尿がでてしまうのが潮吹きの実態ではないかと推測できます。

女性の性機能についてはまだまだわからないこと多く、今後さらに追求してみようと思います。